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櫻
櫻井さん (98phuchp)2025/4/7 23:59 (No.131477)削除FAまとめです‼️
#木花屏風
#アルヴァニタス
#あげーとへ献上せよ
#はじめ絵
#さくらな献上品
#なつめもりー
#そうだ一緒にアルバム見よう
一部トレス素材お借りしてます
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小
小枝さん (9bt5j29p)2024/11/7 22:08 (No.122285)削除HalloweenSSです
「御機嫌よう、わたしの愛しい流れ星。」
そう言って、”聖母”は微笑んだ。
はためくベールに、ゆるく編まれた紫苑の髪。露出の少ない修道服。パフスリーブが、余った袖がただでさえ細い体をより細く見せる。___あ、いつもの三つら星も揺れてる。
『こちら』を見据えて微笑んだ、緩く吊ったその細められた瞳。
誘うように差し出された手。
黒と橙の、いかにもハロウィーンと言わんばかりの色合いに照らされて。
「大丈夫。なんにも問題は無いわ。」
__本当に?
「ええ。”成りすまし”だっているんだもの。」
__本物?
「ええ。当然でしょう?偽物がリスナーに接触したって、何も意味がないわ。」
__?
「だって、わたしの愛しい流れ星たちは、見間違えないでくれるでしょう?」
__当然。
「なら、それでいいじゃない。」
__…………
「”知っての通り、”わたしは人の感情にどうこう言えないわ。そうでしょう?」
__それは、まあ。
「だから、”わたしはそれについて何も言えない”わ。だって”わからない”のだもの。」
__そうですね。
「だから。ほら、こちらにいらして。」
「大丈夫。」
「何も問題はないわ。」
「大丈夫。」
「わたしはちゃんとほんものよ。」
「大丈夫。」
「ほら。」
「早く。」
「わたしを信じて?ねえ、”愛しい流れ星”。」
「どうして?」
「早く。」
「遅れてしまうわ。」
強くこちらを引く手。
のっぺりと、模倣したような曖昧な笑顔。
ベールが舞い上がる。
鼻腔を擽る、甘い花の香り。
「大丈夫。なにも心配は要らないわ。」
「わたしは”ドローレス・エストリエルバ”だもの。」
「どこから見ても、そうでしょう?」
抗わない。
抗えない。
これも一種の”ファンサービス”。
__そうだろ?
縦瞳孔が、怪しくわらった。
ぼやけて、ゆがんで、それで?
「大丈夫。ええ。大丈夫よ、わたしの愛しい流れ星。わたしの___」
「大丈夫。」
「何も心配しないで。」
⚠️ATTENTION⚠️
なりすましには注意して、甘い言葉には騙されないで。
手を引かれても、その手は掴めやしないことを覚えていて。
あなた、誰だっけ。
「わたし?わたしはドローレス・エストリエルバ。星に在るもの、空の魔女。歌を謡う、あなたたちの隣人。」
「違う?じゃあなあに?わたしは街に住まう者?」
「それこそ違うわ!」
「誰が何と言ったって、わたしはドローレス・エストリエルバなの!」
「だって、わたし、もう居ないじゃない。」
「ほら、わたしの名前を呼んでみて。」
「早く」
「どうして呼んでくれないの」
「…………ね。」
「わたし、ドローレス・エストリエルバにしかなれないよ。」
「うたも、さねも、もう会えないんだよ。」
「知ってるよ、わかってる。」
「わかりたくなかったなあ。」
「大丈夫」
「どうせ、どうせハロウィーンの今日限り。」
「少しだけ、さあ。」
「痕跡を残させてよ。」
「御機嫌よう、わたしの愛しい流れ星。」
そう言って、”聖母”は微笑んだ。
はためくベールに、ゆるく編まれた紫苑の髪。露出の少ない修道服。パフスリーブが、余った袖がただでさえ細い体をより細く見せる。___あ、いつもの三つら星も揺れてる。
『こちら』を見据えて微笑んだ、緩く吊ったその細められた瞳。
誘うように差し出された手。
黒と橙の、いかにもハロウィーンと言わんばかりの色合いに照らされて。
「大丈夫。なんにも問題は無いわ。」
__本当に?
「ええ。”成りすまし”だっているんだもの。」
__本物?
「ええ。当然でしょう?偽物がリスナーに接触したって、何も意味がないわ。」
__?
「だって、わたしの愛しい流れ星たちは、見間違えないでくれるでしょう?」
__当然。
「なら、それでいいじゃない。」
__…………
「”知っての通り、”わたしは人の感情にどうこう言えないわ。そうでしょう?」
__それは、まあ。
「だから、”わたしはそれについて何も言えない”わ。だって”わからない”のだもの。」
__そうですね。
「だから。ほら、こちらにいらして。」
「大丈夫。」
「何も問題はないわ。」
「大丈夫。」
「わたしはちゃんとほんものよ。」
「大丈夫。」
「ほら。」
「早く。」
「わたしを信じて?ねえ、”愛しい流れ星”。」
「どうして?」
「早く。」
「遅れてしまうわ。」
強くこちらを引く手。
のっぺりと、模倣したような曖昧な笑顔。
ベールが舞い上がる。
鼻腔を擽る、甘い花の香り。
「大丈夫。なにも心配は要らないわ。」
「わたしは”ドローレス・エストリエルバ”だもの。」
「どこから見ても、そうでしょう?」
抗わない。
抗えない。
これも一種の”ファンサービス”。
__そうだろ?
縦瞳孔が、怪しくわらった。
ぼやけて、ゆがんで、それで?
「大丈夫。ええ。大丈夫よ、わたしの愛しい流れ星。わたしの___」
「大丈夫。」
「何も心配しないで。」
⚠️ATTENTION⚠️
なりすましには注意して、甘い言葉には騙されないで。
手を引かれても、その手は掴めやしないことを覚えていて。
あなた、誰だっけ。
「わたし?わたしはドローレス・エストリエルバ。星に在るもの、空の魔女。歌を謡う、あなたたちの隣人。」
「違う?じゃあなあに?わたしは街に住まう者?」
「それこそ違うわ!」
「誰が何と言ったって、わたしはドローレス・エストリエルバなの!」
「だって、わたし、もう居ないじゃない。」
「ほら、わたしの名前を呼んでみて。」
「早く」
「どうして呼んでくれないの」
「…………ね。」
「わたし、ドローレス・エストリエルバにしかなれないよ。」
「うたも、さねも、もう会えないんだよ。」
「知ってるよ、わかってる。」
「わかりたくなかったなあ。」
「大丈夫」
「どうせ、どうせハロウィーンの今日限り。」
「少しだけ、さあ。」
「痕跡を残させてよ。」

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サ
サバみそさん (96by1foz)2024/10/30 22:41 (No.121494)削除10/30 神宮寺真央 誕生日SS
「はっぴぃばーすでぇ♡ 」
「どぉ?ぼっち誕生会楽しんでる?」
「んふふ、それは良かったね」
暗い部屋 青白く光るモニター 揺らぐ蝋燭の炎 甘いケーキの香り...
現在、十月 三十日 零時 二分 三十四秒 くらい
私、神宮寺 真央は誕生日を迎えました。
世間的には黒、紫、橙に白い色オバケが映える季節。こちらは、三角帽子にクラッカー、バルーンの浮かぶ部屋で1人浮かれている訳であります。
モニター画面に映っている青色の最愛なる悪魔様がぼっち誕生会を小馬鹿にして、茶化して、それに己は涙しているが虚しさに打ちひしがれてる訳では無い。心底嬉しく、妬ましいのである。
「ンー どうしたの?ケーキ食べないの?あてくちが食べちゃおっかなぁ〜」
もしも、こんな貧相な1人前ケーキでも食べてもらえるのならば食べてもらいたいものだ。この時期に誕生日用チョコプレートが近くのスーパーに売られていなかったが為に「 𝗛𝗔𝗣𝗣𝗬 𝗛𝗔𝗟𝗟𝗢𝗪𝗘𝗘𝗡 」の文字を裏返しに使っているコレだって、1番上に堂々と鎮座するイチゴだって食べさせてあげたい。
モニターにチョコなりイチゴなりを押し付ける訳にも行かないので仕方なく食べる。
意外とコンビニのケーキも美味しいものだ。
「むぅー いいもん! もっと豪華なホールのケーキ 1人で食べちゃうもんね」
あぁ、羨ましい!いや、ケーキの話じゃない。ホールなんて一日じゃぁ食べきれない。
羨ましいのは「しんじゃちゃま」の事である。この可愛い生き物と同じ空間を共有できるなんてどれだけ羨ましいか、妬ましい。
ニンマリと厭らしく笑って尻尾を揺らす。
あぁ、ずるい!!心底ズルい!
ぽまえらはこの破壊光線を毎日受けているのか?自信に溢れた表情も、不意に見せる照れくさそうな仕草も、愛ある意地悪も、この素晴らしきガー不を受けるだと?羨ましいったらありゃしない
だって!この動画を編集したのは自分自身である「神宮寺 真央」なのである!
だって!Night Escapeにログインして動画を収録してきたのも「まーくん」な訳で、セリフを考えて声入れしたのだって「俺」だよ!!
なんの新鮮味もない、驚きもない!ただただ可愛い!
尺合わせて話し合うようにケーキを食べると拗ねちゃったみたいで可愛い反応をくれるようにって...分かってたって!
あーウルセェ!なんだってんだ!!
ンでも...可愛いんだよなぁ....
これをリアルタイムで見れる事有難がれってんだ!!絶対にいい匂いするし!冷たいけどモチモチだし!...って、触れはしないんだっけ?そんなこたァどうでもいいでしょうが!いい匂いは絶対するわ!!それと、お話出来る?どうなってんだ!へぇー?別にいいし、俺には俺の特権がある訳ですし?推しに名前呼んで貰えるなんてそうそうあるモンじゃぁ無いですよ!ねぇ?!
って、だからそれが俺の声だって言ってんだろうが!・・・
などと、1時間ほどの道程。
機内モードを解除、通知が数件。
ね?別にボッチの誕生日じゃぁないよ。
ケーキはヤケ食いした、なんだか今ならホールケーキすら食べられる気がするけれど口の中が甘ったるい。嫌いじゃない。
まぁ、こんな事を毎年やっている訳である。
恒例行事なのだ。
はっぴぃばーすでぇ to みぃ...
現在、十月 三十日 一時 十二分 四秒 くらい
一先ず、寝ようか。おやすみなさい。
「はっぴぃばーすでぇ♡ 」
「どぉ?ぼっち誕生会楽しんでる?」
「んふふ、それは良かったね」
暗い部屋 青白く光るモニター 揺らぐ蝋燭の炎 甘いケーキの香り...
現在、十月 三十日 零時 二分 三十四秒 くらい
私、神宮寺 真央は誕生日を迎えました。
世間的には黒、紫、橙に白い色オバケが映える季節。こちらは、三角帽子にクラッカー、バルーンの浮かぶ部屋で1人浮かれている訳であります。
モニター画面に映っている青色の最愛なる悪魔様がぼっち誕生会を小馬鹿にして、茶化して、それに己は涙しているが虚しさに打ちひしがれてる訳では無い。心底嬉しく、妬ましいのである。
「ンー どうしたの?ケーキ食べないの?あてくちが食べちゃおっかなぁ〜」
もしも、こんな貧相な1人前ケーキでも食べてもらえるのならば食べてもらいたいものだ。この時期に誕生日用チョコプレートが近くのスーパーに売られていなかったが為に「 𝗛𝗔𝗣𝗣𝗬 𝗛𝗔𝗟𝗟𝗢𝗪𝗘𝗘𝗡 」の文字を裏返しに使っているコレだって、1番上に堂々と鎮座するイチゴだって食べさせてあげたい。
モニターにチョコなりイチゴなりを押し付ける訳にも行かないので仕方なく食べる。
意外とコンビニのケーキも美味しいものだ。
「むぅー いいもん! もっと豪華なホールのケーキ 1人で食べちゃうもんね」
あぁ、羨ましい!いや、ケーキの話じゃない。ホールなんて一日じゃぁ食べきれない。
羨ましいのは「しんじゃちゃま」の事である。この可愛い生き物と同じ空間を共有できるなんてどれだけ羨ましいか、妬ましい。
ニンマリと厭らしく笑って尻尾を揺らす。
あぁ、ずるい!!心底ズルい!
ぽまえらはこの破壊光線を毎日受けているのか?自信に溢れた表情も、不意に見せる照れくさそうな仕草も、愛ある意地悪も、この素晴らしきガー不を受けるだと?羨ましいったらありゃしない
だって!この動画を編集したのは自分自身である「神宮寺 真央」なのである!
だって!Night Escapeにログインして動画を収録してきたのも「まーくん」な訳で、セリフを考えて声入れしたのだって「俺」だよ!!
なんの新鮮味もない、驚きもない!ただただ可愛い!
尺合わせて話し合うようにケーキを食べると拗ねちゃったみたいで可愛い反応をくれるようにって...分かってたって!
あーウルセェ!なんだってんだ!!
ンでも...可愛いんだよなぁ....
これをリアルタイムで見れる事有難がれってんだ!!絶対にいい匂いするし!冷たいけどモチモチだし!...って、触れはしないんだっけ?そんなこたァどうでもいいでしょうが!いい匂いは絶対するわ!!それと、お話出来る?どうなってんだ!へぇー?別にいいし、俺には俺の特権がある訳ですし?推しに名前呼んで貰えるなんてそうそうあるモンじゃぁ無いですよ!ねぇ?!
って、だからそれが俺の声だって言ってんだろうが!・・・
などと、1時間ほどの道程。
機内モードを解除、通知が数件。
ね?別にボッチの誕生日じゃぁないよ。
ケーキはヤケ食いした、なんだか今ならホールケーキすら食べられる気がするけれど口の中が甘ったるい。嫌いじゃない。
まぁ、こんな事を毎年やっている訳である。
恒例行事なのだ。
はっぴぃばーすでぇ to みぃ...
現在、十月 三十日 一時 十二分 四秒 くらい
一先ず、寝ようか。おやすみなさい。

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櫻
櫻井さん (98phuchp)2024/10/2 21:26 (No.117535)削除姫乃過去ソロルです🎶
私は恵まれてるんだって。可愛くて、頭も良くて、男友達もいて。何一つ学校では困らなかったし、学年でも1年で付き合った人数は2桁にのぼった。
でもそれはみんなからしたら気に入らないようで。後輩の男の子だって、先輩の男の子だって。私を見たら虜になって。ただすれ違っただけでも印象に残るから。それが私は辛かった。
自慢でもなんでもないよと言ったって憎む人はいるらしい。私が恵まれてるから。仕方ないよねって思っても、私があんまり目立たないように努力しても。私を
「尻軽だ」
とか
「泥棒」
なんて呼ぶ人は何人もいる。私は何もしていない。ただ消しゴムを拾ってあげただけ。おはよつと挨拶しただけ。それなのにあっちが変に勘違いして私に言い寄ってくるだけ。それなのに、私は物を隠されたりした。
ああ、今日は教科書がない
ああ、今日は上履きがない
そんなのなんてもう日常だった。たまに机に落書きがされている時だってあった。小学生みたいで子供っぽくって馬鹿らしくて。男の子たちは私の味方だから。一緒に落書きを消してくれたけど。火に油を注ぐだけだった。
女子は怖いと我ながら思う。男子みたいに殴りあいのぶつかり合いなんてしない。影でコソコソ笑いあって、悪口の友達を作る。それだけが女子の生きがいで。それを辞めるなんて無理な話だった。
私は先生にも好かれて、異性に好かれることだって多かった。告白なんて両手両足全部を使っても数えられないくらいの回数はされた。屋上なんて何十回も見た。それがみんな気に入らないんだって。
私は自分の顔がそこまで好きじゃない。この顔のせいでストーカーだってされたし、下駄箱に宛先不明の手紙が10通ほど入ってることだって。整形して不細工にして目立たない生活を送りたかった。でも叶わなかった。親に相談したって。死にたいとネットで呟いたって。来る一言は
「頑張って」
だった。もう何回も頑張ってる。何回も困難を乗り越えているのに。まだ頑張らなくては行けないの?私は、そんな自分が嫌いだ。大っ嫌いだ。
私は恵まれてるんだって。可愛くて、頭も良くて、男友達もいて。何一つ学校では困らなかったし、学年でも1年で付き合った人数は2桁にのぼった。
でもそれはみんなからしたら気に入らないようで。後輩の男の子だって、先輩の男の子だって。私を見たら虜になって。ただすれ違っただけでも印象に残るから。それが私は辛かった。
自慢でもなんでもないよと言ったって憎む人はいるらしい。私が恵まれてるから。仕方ないよねって思っても、私があんまり目立たないように努力しても。私を
「尻軽だ」
とか
「泥棒」
なんて呼ぶ人は何人もいる。私は何もしていない。ただ消しゴムを拾ってあげただけ。おはよつと挨拶しただけ。それなのにあっちが変に勘違いして私に言い寄ってくるだけ。それなのに、私は物を隠されたりした。
ああ、今日は教科書がない
ああ、今日は上履きがない
そんなのなんてもう日常だった。たまに机に落書きがされている時だってあった。小学生みたいで子供っぽくって馬鹿らしくて。男の子たちは私の味方だから。一緒に落書きを消してくれたけど。火に油を注ぐだけだった。
女子は怖いと我ながら思う。男子みたいに殴りあいのぶつかり合いなんてしない。影でコソコソ笑いあって、悪口の友達を作る。それだけが女子の生きがいで。それを辞めるなんて無理な話だった。
私は先生にも好かれて、異性に好かれることだって多かった。告白なんて両手両足全部を使っても数えられないくらいの回数はされた。屋上なんて何十回も見た。それがみんな気に入らないんだって。
私は自分の顔がそこまで好きじゃない。この顔のせいでストーカーだってされたし、下駄箱に宛先不明の手紙が10通ほど入ってることだって。整形して不細工にして目立たない生活を送りたかった。でも叶わなかった。親に相談したって。死にたいとネットで呟いたって。来る一言は
「頑張って」
だった。もう何回も頑張ってる。何回も困難を乗り越えているのに。まだ頑張らなくては行けないの?私は、そんな自分が嫌いだ。大っ嫌いだ。
返信
返信0
櫻
櫻井さん (98phuchp)2024/9/27 21:23 (No.117115)削除姫乃過去SSです🎶
8月31日、夏の終わり。夏の終わりを知らせる蝉が頭上で音楽奏でている。
モデルを辞めた日も、この日だった。モデルを続けることに楽しさがなかったから。それだけの理由。モデルを始めたのだって母親がしろって言ったから、仕方なく。
14歳の夏、ちょうど始めたのも8月くらい。顔も学年で結構上の方くらいには可愛かったし、背も高かった。中2で部活に一生懸命だったのに、突然部活は行かなくていいと告げられた。
「ひめのちゃんはね、もう何もしなくていいのよ」
「モデルとしてテレビで愛想振りまいておけばいいのよ」
いや、身勝手すぎて私も呆れた。部活も頑張って、部活の先輩とも後輩ともいい関係を持っていたのに。急に辞めさせられたらたまったものじゃない。それからというもの、急な体重制限や笑顔の練習やら。ただの一般人がモデルになるだなんて無理な話。私だって、学校に行ってたかったよ。
有名事務所のモデル応募オーディション。まあこの顔なら書類審査くらいなら余裕だけど、別にいまモデルになりたくなかったし。それでも、お母さんが勝手に送ってたから仕方なく。
事務所の中にも入って人も見たけど、どれも同じ顔に見えた。全員より私の方が可愛い。受かるのは確実だなって思った。「可愛い」を表すのはこの中の誰でもない私だと確信していた。
後日送られたのは「合格」のお知らせ。特に嬉しくもなかった。それよりも、英検漢検に合格した方が嬉しかった。それからモデルとして愛嬌を振りまいてにこにこして。何もかもつまらないって思った。
今年もこの日が来た。また、この日を思い出す。モデルをやめて、ここに来て、良かったなって...思った。
8月31日、夏の終わり。夏の終わりを知らせる蝉が頭上で音楽奏でている。
モデルを辞めた日も、この日だった。モデルを続けることに楽しさがなかったから。それだけの理由。モデルを始めたのだって母親がしろって言ったから、仕方なく。
14歳の夏、ちょうど始めたのも8月くらい。顔も学年で結構上の方くらいには可愛かったし、背も高かった。中2で部活に一生懸命だったのに、突然部活は行かなくていいと告げられた。
「ひめのちゃんはね、もう何もしなくていいのよ」
「モデルとしてテレビで愛想振りまいておけばいいのよ」
いや、身勝手すぎて私も呆れた。部活も頑張って、部活の先輩とも後輩ともいい関係を持っていたのに。急に辞めさせられたらたまったものじゃない。それからというもの、急な体重制限や笑顔の練習やら。ただの一般人がモデルになるだなんて無理な話。私だって、学校に行ってたかったよ。
有名事務所のモデル応募オーディション。まあこの顔なら書類審査くらいなら余裕だけど、別にいまモデルになりたくなかったし。それでも、お母さんが勝手に送ってたから仕方なく。
事務所の中にも入って人も見たけど、どれも同じ顔に見えた。全員より私の方が可愛い。受かるのは確実だなって思った。「可愛い」を表すのはこの中の誰でもない私だと確信していた。
後日送られたのは「合格」のお知らせ。特に嬉しくもなかった。それよりも、英検漢検に合格した方が嬉しかった。それからモデルとして愛嬌を振りまいてにこにこして。何もかもつまらないって思った。
今年もこの日が来た。また、この日を思い出す。モデルをやめて、ここに来て、良かったなって...思った。
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夢川さん (98lhe8cl)2024/8/18 23:19 (No.113635)削除




海イベSS
/ 何かって、なに?
/ 何かって、なに?





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